環(たまき)を支援して下さる皆様
シアトル小児病院へ到着してから3日後に、環は新しい命に巡り会うことができました。
ドナーの方の大切な大切な命。
ご家族が深い悲しみの中で提供して下さったことを私達家族は絶対に忘れません。
環を救って下さり、本当にどうもありがとうございます。
先生よりドナーが見つかったとの話を聞いたとき、それを望んでここアメリカへ来たはずなのに涙を堪えることが出来ませんでした。
我々の対極には悲しみの淵にいるドナーのご家族がおり、最大の勇気ある決断をしてくれたこと、また、救う会の皆様をはじめ本当に多くの人が心を寄せて頂き、シアトルに来させていただいてることが、走馬灯のように頭を駆け巡りました。
喜び、悲しみ、驚き、様々な感情が入り混じり、自分自身の感情のコントロールを保つことが難しくなる程でした。
9月11日というアメリカにとって ‘命’ を振り返る特別な日に、環は心臓移植手術を受けさせていただきました。
手術室から帰ってきた彼女は今まであった補助人工心臓の機械や管が無くなり、驚くほど身軽になって帰ってきました。
彼女の胸に宿った新たな心臓の鼓動はとても力強く動いており、寝顔姿の彼女でしたが、何だか神々しく見えました。
長女菫(すみれ)とドナーになって頂いたお子さんの命が環の中に宿り、我が家には3人の子供に恵まれたんだなと実感し、大切に育んでいく決意を新たにした瞬間でもありました。
約11ヶ月、ほぼ寝たきりだった環は筋力が相当落ちているため、移植後2日目から経鼻栄養が始まり、これから徐々に筋力・体力をつけていきます。
遠い遠い夢だと思っていた ‘なんでもない日’ が、すぐそこまで見えています。
でもそれは私達家族にとっては ‘特別な日々’ になっていくことでしょう。
ご支援頂いた全国の皆様に元気になった娘の姿をお見せできるよう、これからの日々を過ごしていきたいと思います。
本当にありがとうございました。
平成28年9月14日
青山 竜馬・夏子